BLOGブログ

  • TOP
  • /
  • ブログ
  • /
  • ーアスファルトの劣化原因とは?長持ちさせるために知っておきたい基礎知識ー

ーアスファルトの劣化原因とは?長持ちさせるために知っておきたい基礎知識ー

アスファルト舗装はなぜ劣化するのか

アスファルト舗装は、道路や駐車場、住宅の外構などに幅広く使われている舗装材です。施工直後は滑らかで美しい仕上がりですが、時間が経つにつれてヒビ割れや陥没、色あせなどの劣化が現れることがあります。

この劣化にはいくつかの明確な原因があり、事前に理解しておくことで予防やメンテナンス対策が取りやすくなります。ここでは、アスファルトの劣化を引き起こす主な要因について、わかりやすくご紹介します。

アスファルトの構造と役割

まず、アスファルト舗装は「アスファルト混合物」と呼ばれる材料で構成されており、骨材(砂利や砕石)をアスファルト(石油由来の接着剤)で固めたものです。この構造により、強度・弾性・耐候性を保ちつつも施工性に優れ、広範囲の舗装に用いられています。

劣化のサインにはどんなものがある?

舗装面に次のような現象が見られる場合、劣化が進行している可能性があります。

・表面のひび割れ(クラック)
・表面の変色や色あせ
・ポットホール(小さな穴)や沈下
・アスファルトの剥がれ

これらの症状が現れたときは、原因を正しく理解し、早めの対処を行うことが重要です。

アスファルトが劣化する主な原因

アスファルトの劣化には、自然環境や人為的な要因など、さまざまな影響が関わっています。それぞれの要因について詳しく見ていきましょう。

1. 紫外線による酸化

アスファルトの最大の弱点のひとつが紫外線です。直射日光にさらされることで、アスファルトに含まれる油分が酸化し、表面が硬化・脆化します。

・柔軟性が失われて割れやすくなる
・表面がざらつき、雨水を吸収しやすくなる
・色あせて白っぽくなる

このような変化は、見た目だけでなく耐久性の低下にも直結します。

2. 雨水や凍結による浸食

雨水がアスファルトの小さな隙間から内部に浸透し、地盤を緩ませることで、舗装面が沈下したりひび割れを起こすことがあります。特に寒冷地では凍結膨張により舗装内部の水分が膨らみ、ひび割れが進行しやすくなります。

・凍結と融解を繰り返す地域では被害が大きくなりやすい
・放置するとポットホール(穴あき)の原因になる

水の侵入は、アスファルト劣化の“隠れたリスク”といえるでしょう。

3. 車両通行による荷重ストレス

アスファルト舗装は一定の荷重に耐える設計がされていますが、長期間にわたり大型車や重量物が通行・駐車すると、徐々に圧力が蓄積され、変形や割れが発生します。

・タイヤの通行ラインに沿ってひび割れが発生
・駐車場では同じ場所に荷重が集中しやすい

このような荷重の繰り返しが、アスファルトの疲労を加速させる要因となります。

4. 植物の根の侵食

舗装の近くに樹木や草木があると、根が地中で広がってアスファルト層を押し上げたり割ったりすることがあります。

・ひび割れや盛り上がりの原因となる
・根が雨水の通り道を作り、水の侵入が加速する

自然環境に起因する劣化も、油断できないポイントです。

5. 施工不良や材料劣化

施工時の不備や、適切でない材料の使用も、劣化スピードを早める要因となります。

・締固め不足による空隙の発生
・アスファルトと骨材のバランスが悪い混合物
・地盤の不備による沈下やひび割れ

耐久性のある舗装を実現するには、信頼できる施工業者の選定も欠かせません。

劣化を防ぐためにできる対策

アスファルトの劣化は避けられないものではありますが、適切な対策を講じることで、寿命を大きく延ばすことが可能です。以下のような方法を意識することで、舗装面を美しく、機能的に保つことができます。

定期的な点検とメンテナンス

小さなひび割れや水たまりを早めに補修することで、大がかりな修繕工事を避けられます。

・半年〜1年に一度の目視点検
・クラックシールや表面コーティングでの応急補修
・水はけを良くする排水溝の清掃

早期発見・早期対応がコスト削減にもつながります。

コーティングや保護材の活用

アスファルト表面を保護するコーティング材を使用することで、紫外線や雨水の浸透を抑えることができます。

・シーリング材で小さな亀裂を封じる
・表面保護材で色あせや酸化を防止

定期的な塗布により、劣化の進行を大幅に遅らせることが可能です。

適切な施工と地盤管理

初期段階での正しい設計・施工も、劣化を抑えるために重要です。下地処理や排水設計をしっかりと行うことで、長持ちする舗装が実現します。

・十分な転圧と整地作業
・耐久性のあるアスファルト混合物の使用
・必要に応じた排水勾配の確保

「最初が肝心」という言葉の通り、初期対応が将来的な耐久性を左右します。

まとめ:アスファルトの劣化は早期対策がカギ

アスファルト舗装は、紫外線や雨水、荷重、植物など、さまざまな影響を受けて徐々に劣化します。しかし、原因をしっかりと理解し、定期的な点検や補修を行うことで、その寿命を何年も延ばすことが可能です。

美しく安全な舗装を長く保つためには、日々の小さな管理と信頼できる施工が何よりも大切です。舗装面の変化に気づいたら、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。

2025.07.18